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2025.04.11

松居和寛准教授が研究成果を国際会議で発表し学術誌に掲載されました

3月8日(土)から12日(水)、フランス サン・マロで開催された国際会議「第32回IEEE Conference on Virtual Reality and 3D User Interfaces(IEEE VR 2025)」で、総合情報学部情報学科の松居和寛准教授が主導している共同研究の成果をポスター発表しました。

 

IEEE VRは、バーチャルリアリティ(VR)および3Dユーザーインターフェースに関する世界最高峰の学術会議の一つであり、毎年世界中から研究者や専門家が集まり、最新の研究成果や技術動向について議論が交わされます。

 

研究発表の内容は以下のとおりです。

 

テーマ:「Impact of Virtual Self-Touch on the Embodiment of Avatars with Different Body Sizes(仮想セルフタッチが体格の異なるアバターの身体化に及ぼす影響)」

岡田耕太郎(大阪大学)、松居和寛(大阪電気通信大学 准教授)、藤井琉羽(大阪大学)、児島凌馬(大阪大学)、厚海慶太(広島市立大学 助教)、平井宏明(大阪大学 准教授)、西川敦 (大阪大学 教授)

 

概要:本研究では、仮想セルフタッチ(VST)が身体図式の更新に与える影響を調査しました。実身体と同サイズのアバターと長い前腕を持つアバターを用いて、10人の参加者を対象にVSTの効果を検証する実験を実施しました。知覚ドリフトと到達タスクによりVSTと腕を振るタスク(AST)を比較した結果、VSTはASTよりも知覚ドリフトを増強し、運動制御戦略に影響を与えることが示され、身体図式の更新に寄与することが示唆されました。これにより、リハビリテーションへの応用が期待されます。

 

また、松居准教授が主導している別の研究成果が、生体医工学分野の国際学術誌「Advanced Biomedical Engineering」に掲載されました。

 

研究発表の内容は以下のとおりです。

 

テーマ:「Examination of Perceptual Interaction of Illusions Created by Illusion-inducing System Using a Laptop and Vibrator(ノートパソコンと振動子を用いた錯覚誘導システムによる錯覚の知覚相互作用の検討)」

明石諒佑(大阪大学)、松居和寛(大阪電気通信大学 准教授)、平井宏明(大阪大学 准教授)、西川敦 (大阪大学 教授)、金子文成(東京都立大学 教授)

 

概要:本研究では、視覚刺激によって運動感覚を誘発するKINVISを、より手軽な機器で実現する方法を検討しました。ラバーハンドイリュージョン(RHI)と牽引力錯覚(PI)を組み合わせ、PCディスプレイと振動子を用いたシステムを開発,評価の結果、RHIは身体所有感(SoO)を高め、KINVISの効果を強化しました。一方、KINVISと同方向のPIとの併用は相互作用が見られず、逆方向のPIは視触覚の統合を妨げ、効果が低下しました。これらにより、KINVIS強化に有効な錯覚の組み合わせが明らかになりました。

 

続く、松居准教授の別の研究成果が、医療・臨床分野を中心とした国際的なオープンアクセスの学術誌「Cureus」に掲載されました。

 

テーマ:「Relationship Between Gait Stability After Total Knee Arthroplasty and Preoperative Physical Function and Gait Variability: A Cross-Sectional Study(人工膝関節全置換術後の歩行安定性と術前身体機能と歩行変動との関係:横断的研究)」

大西邦博(大阪整形外科病院 理学療法士)、三浦靖史(神戸大学 准教授)、田中繁治(東京家政大学 准教授)、中谷亮誠(石川病院 理学療法士)、佐藤誠久(ツカザキ病院 医師)、岩城啓好 (大阪整形外科病院 医師)、松居和寛(大阪電気通信大学 准教授)

 

概要:本研究は、TKA(人工膝関節全置換術)後の杖歩行自立までの日数と、術前の身体機能・歩行変動との関係を調査しました。加速度計による歩行評価が術前リスクの層別化に有効であり、個別化リハビリ戦略の構築に貢献する可能性が示されました。

 

これらの研究成果は、学術界において広く認められたことを示しています。

今後も本学では、国際的な研究交流を通じて先端技術の開発と実装に取り組み、情報学分野の発展に寄与していきます。

 

 

第32回IEEE Conference on Virtual Reality and 3D User Interfaces(IEEE VR 2025)

https://ieeevr.org/2025/program/posters/

 

Advanced Biomedical Engineering

https://www.jstage.jst.go.jp/article/abe/14/0/14_117/_article

 

Cureus

https://doi.org/10.7759/cureus.80714

 

研究室紹介サイトWHO’S LAB(松居和寛准教授)

https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/matsui_k/

 

リハビリテーション医工情報学研究室

https://www.osakac.ac.jp/labs/rehalab/index.html

 

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