11月15日(土)、16日(日)の2日間、奈良学園大学 (奈良県奈良市)で開催された「第46回バイオメカニズム学術講演会(SOBIM2025)」で、総合情報学部情報学科 松居和寛准教授が招待講演を行いました。
本講演会は、バイオメカニズム学会が主催しており、ロボット工学・整形外科学・リハビリテーション医学・福祉工学・体育学・人類学・解剖学、さらに生物の形態・運動・機能の関係などについての最新の研究発表および研究交流を目的に毎年開催されています。
今回の大会のテーマは「人を計り、人に活かすバイオメカニズム」です。
人の機能を多面的に計り、結果を人に還元する一連の研究に着眼し、その実践例の紹介から議論し、さらに展開していきたいという考えに基づいています。
松居教授は16日(日)のシンポジウム2「身体計測、動作分析の活用」で講演を行いました。
講演の内容は以下のとおりです。
■招待講演
テーマ:「現実空間で人を計り、XRで人に活かす」
概要: 近年、Facebook 社が Meta 社へ社名変更したことなどを契機に、メタバースという概念が広く注目を集めている。こうした流れの中で、自己を投影したアバターを仮想現実(VR)をはじめとするクロスリアリティ(XR)空間で体験する技術が発展し、アバターの身体化(embodiment)に関する多様な研究が進められている。
近年では、XR 上でのアバター体験が現実世界における身体制御へ影響を与え、運動の変化を促す可能性に着目し、リハビリテーションへの応用を目指す試みも始まっている。しかし、現時点では実際に運動変容を実証した事例は多くなく、今後の研究の進展が期待される分野である。本発表では、演者が取り組んでいる「アバター体験をリハビリテーションに活用するための手法」や、「メタバース上のアバターに人の特性を適切に反映させるために、どのような計測が求められるのか」といった話題について紹介した。
バイオメカニズム学会
第46回バイオメカニズム学術講演会(SOBIM2025)
研究室紹介サイトWHO’S LAB(松居和寛准教授)
リハビリテーション医工情報学研究室