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2022.12.19

2022年 電気設備学会全国大会で濱田研究室の学生が発表賞を受賞しました

9月1日(木)、9月2日(金)に関西大学千里山キャンパス(大阪府吹田市)で行われた2022年(第40回)電気設備学会 全国大会で、大学院電子通信工学コース博士前期1年で濱田研究室(電気電子工学科 濱田俊之准教授)の東知希さんが発表賞を受賞しました。
 
 
受賞題目は「太陽電池モジュールのBPD故障抵抗値と発熱の関係に関する実験的検討」。
太陽光発電の普及により、老朽化や自然災害による太陽光パネルの故障や事故が増加しています。その中でも焼損に至るような故障や事故は火災や人命にかかわる重大事故へ発展するリスクがあるため、異常の早期検知や火災に発展させない安全設計が求められます。
 
本研究では、太陽光パネルの内部に設置されているバイパスダイオードが故障すると、その後に太陽電池が発電したエネルギーによって故障したバイパスダイオードが焼損してしまう事例に注目しました。
バイパスダイオードは雷や老朽化で故障することがありますが、故障しても焼損に至る場合と至らない場合があることが分かっています。そこで、我々は太陽光発電設備が発電運転する中で太陽光パネル内のバイパスダイオードが故障してしまう状態を再現した実験を行いました。そして、バイバスダイオードの故障状態(故障抵抗値)が変わると、故障したバイパスダイオードでの消費電力(発熱)がどのような影響を受けるかを明らかにし、焼損の危険性が高くなるバイパスダイオードの故障状態について検討した成果を報告しました。
 
受賞した東さんは「私は人前で話すのが得意ではないため、何度も繰り返し発表の練習をするとともに、他の研究者と有意義な議論ができるよう考えうる限りの想定質問を準備して発表に臨みました。そのおかげで本番では聴講にきた研究者たちとも議論することができ、さらに評価していただけて嬉しいです」と笑顔を見せました。更に、「太陽光発電システムは安全面でまだ課題が多いので、これからも研究を続けて課題の解明に貢献したいです」と抱負を教えてくれました。
また、担当教員である濱田准教授は「研究発表の場では、自分の研究成果の意義と重要性をいかに分かりやすく伝えるかが重要です。それには、常に自身の進める研究に対する方向性を問い続け、地道に実験を重ねつつ知識を蓄積する必要があります。今回の受賞を自信にして、次は海外でも研究を報告できるようにさらに自己研鑽してほしいと思います」と話しました。
 
東さんは12月13日(火)から20日(火)にかけてWebinar上にてオンライン開催される、グランド再生可能エネルギー2022国際会議でも英語で発表する予定です。今後の東さんの更なる活躍を期待しています。
 
◆受賞名 :電気設備学会全国大会優秀発表賞
◆受賞講演:太陽電池モジュールのBPD故障抵抗値と発熱の関係に関する実験的検討
      東知希・濱田俊之・南野郁夫・藤井雅之・平田拓也・桶真一郎・石倉規雄
 
電気設備学会は、電気設備に関する調査研究、標準の調査及び立案、学会誌・研究報告・図書の発行、研究発表会・講演会・講習会・見学会の開催、産学協同のもとに人材の育成、国内外関係機関との交流及び協力、功績者の表彰、その他学会の目的に沿った活動を取り組む非営利法人です。毎年9月に電気設備に関する最新の研究や調査結果などを報告する全国規模の大会として、電気設備学会全国大会が開催されます。同大会では、毎年200件以上の講演が行われ、その中で優秀な講演を行った35歳以下の研究者に優秀発表賞が授与されます。

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