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2018.08.22

アメリカ ユタ州での宇宙線観測(多米田研究室)

基礎理工学科 多米田研究室(多米田裕一郎講師)が、アメリカ合衆国ユタ州にて、宇宙線の観測を実施しています。

 

1ヶ月におよぶユタ州西部の砂漠地帯で実施されている宇宙線の研究に、多米田研究室4年生 奥 悠弥さんも参加しています。

 


 基礎理工学科4年 奥 悠弥さん

 

宇宙線は、宇宙の空間に存在するエネルギーの大きな放射線の総称で、宇宙空間から地球に絶えず降り注いでいます。
宇宙線には、物質に働く力の根源や宇宙の成り立ちなどを解明する情報を秘められており、その起源、エネルギー、種類等について研究が行われています。

 

多米田研究室は、日本、アメリカ、ロシア、韓国、ベルギーの国際共同実験である「テレスコープアレイ実験」に参加し、これまで観測されてきた宇宙線の中でも、最高エネルギーを持つ宇宙線の起源解明に関する研究を行っています。

 

テレスコープアレイ実験で使用する大気蛍光望遠鏡/
空気シャワー中の粒子が大気を通過するときに発生する蛍光を集光し、宇宙線の飛跡を撮像します。奥さんは、この望遠鏡を構成する装置を担当しています。
 

奥さんの卒業研究テーマは「ドローンに搭載する宇宙線望遠鏡較正用光源の高精度発光タイミング生成、及び光量モニターモジュールの開発」

 

テレスコープアレイ実験は、大気蛍光望遠鏡と粒子検出器といった2種類の検出器を用いて、宇宙線により生成される大量の電子などの粒子(空気シャワー現象)を観測して宇宙線を測定します。

奥さんは、ドローンを用いて大気蛍光望遠鏡の狂いやずれを正す装置、つまり較正装置の開発に関わっています。

開発中の較正装置は、ドローンと、望遠鏡を較正するためのLED光源と、高精度GPSとで構成されています。
望遠鏡の視野内を飛行し、望遠鏡でドローンに搭載された光源を測定することで、望遠鏡が光を検出する感度や、望遠鏡が向いている方向を測定し、望遠鏡を較正します。
宇宙線のエネルギーなどの決定精度を向上させるためには、このような較正作業が大変重要です。

 

遠い宇宙の彼方で起こっている現象を伝えてくる宇宙線。
そのメッセージを正確に受け取るための研究が行われています。

 

 

実際に夜の観測中にドローンを飛ばしているところを長時間露光で撮影したもの。
夜空に星型の軌跡が写っています。

 

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