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2022.12.26

通信工学科 村上研究室・佐藤研究室の学生たちが第45回情報理論とその応用シンポジウム(SITA2022)で発表を行いました

通信工学科 村上研究室と佐藤研究室の学生らが、北海道登別市で開催された第45回情報理論とその応用シンポジウム(SITA2022)で発表を行いました。
SITAは、例年、宿泊と発表会場を一体とした泊まり込みスタイルのシンポジウムで、今年は16 年ぶりの北海道開催となり、情報理論とその応用分野に関する発表が行われました。
 
4.3 暗号 I
4.3.4合成数を法とする離散対数問題に基づく予備通信不要なID鍵共有方式の実現性の再検討
情報通信工学部通信工学科4年生 三木 美月
情報通信工学部通信工学科教授 村上 恭通
本研究は、電話番号やメールアドレスなどのID情報を公開鍵として用いることができる鍵共有方式の実装に関する実用的な提案です。従来提案されている方式を実現するには、コンピュータでも解くことが難しいとされている離散対数問題を解く必要があり、提案時には計算機の能力不足により公開鍵から秘密鍵を計算できませんでした。本研究では、計算機性能の著しい向上を背景に現実的な時間で計算可能にする手法を提案し、実際に離散対数問題を解いて公開鍵から秘密鍵を計算しました。
 
5.3 情報セキュリティ
5.3.4ルータの統計情報に基づく確率的キャッシュ判断方式とその評価
情報通信工学部通信工学科4年生 安江 竜司
情報通信工学部通信工学科准教授 佐藤 寧洋
大学院工学研究科電子通信工学コース博士課程前期修了 和田 一真
近年、ネットワークに接続される端末数が飛躍的に増加しており、ネットワークにおけるトラヒック負荷が懸念されています。そこで提案されているのが、ICN(Information Centric Networking : 情報指向ネットワーク)という考え方です。ICNは、サーバにアクセスして情報を持ってくるのではなく、流れて来たデータをルータで保持(キャッシュ)し、再びその情報が必要になった際に、キャッシュしているルータから情報を持ってくることで、従来よりもトラヒック量を減らすことができるものです。本研究では、ルータがキャッシュを行う確率(キャッシュ判断確率)をどのように変えると、より効率的に情報を取得できるのかという研究を行いました。各ルータが有するリンク数の逆数に基づくキャッシュ判断方式の場合、従来の常にキャッシュを行う場合と比較して、コストが半減した上で、性能が約3%向上することが分かりました。
 
6.3 暗号 II
6.3.3モジュラナップザック暗号の秘密鍵と公開鍵のNIST乱数検定による乱数性の評価
情報通信工学部通信工学科4年生 井上 颯人
大学院工学研究科電子通信工学コース博士課程前期1年 皆本 颯佑
大学院工学研究科電子通信工学コース博士課程前期2年 佐藤 南
情報通信工学部通信工学科教授 村上 恭通
量子コンピュータは現在の公開鍵暗号のほとんどを解読できることがわかりました。本研究は、量子コンピュータでも解けないと考えられている部分和問題を利用しているナップザック公開鍵暗号の鍵の強さに関する研究です。秘密鍵や公開鍵の強さの指標に乱数性が関係していると考えて、定評あるNISTの乱数検定によりナップザック暗号の鍵の乱数性を詳細に評価しました。本結果により、公開鍵の乱数性が同程度に高くても、秘密鍵の乱数性が高い方式の方がより安全であることがわかりました。
 
 

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