9月10日(火)から9月13日(金)までの4日間、令和6年能登半島地震の被災地へ赴き、建築学科学生3人、工学研究科建築学コースの大学院生1人、金沢工業大学の学生で次年度より本学大学院へ入学予定の学生1人、建築学科サークルCreate For Smileから1人、建築・デザイン学部建築専攻 北澤誠男准教授の計7人のボランティアチームがボランティア活動を行いました。
被災地域の状況把握と被災家屋での瓦礫の撤去、さらに建築を学ぶ学生として倒壊した建物の杭や基礎を自身の目で見て今後の研究活動に繋げることを目的とし、今回の災害ボランティア活動を実施しました。
初日、震災により多くの被害が発生した輪島市町野町へ到着し、次の日からの活動に備えます。
ベースキャンプの状況(体育館の仮設テント)
2日目は、朝から活動を開始。ベースキャンプ近くにある、以前は旅館であった家屋にて、電化製品や家具、布団などを運搬トラック5台分搬出し、集積所へ集める作業を行いました。午後からは、別の家屋にて、外に山積している瓦礫や荷物の分別、清掃を行ったところで2日目が終了しました。
元旅館にある瓦礫などを搬出する様子
3日目は、前日のお宅で作業の続きを実施。家屋横の倉庫や2階部分の荷物も搬出し整理を行いました。運び出したモノの中からは、手紙など思い出の品も多く、世帯主の方に残す・残さない の選択をいただける状況としました。作業後に関係者へお礼を言い輪島市を後にしました。
民家の離れ2階にある瓦礫などを搬出する様子
合同参加したボランティアさん・民家オーナーさんとのお別れの様子
事前にさまざまな情報収集をして現地へ向かいましたが、震災から約9カ月が経過しているにもかかわらず、地域の復旧はまだまだ進んでいない状況でした。輪島市では水道や電気は多くの家で復旧していますが、全壊判定の家屋も多くあり、特に若年層の流出が多くみられるそうです。街にはさまざまな課題が残る中、学生らは懸命に作業に勤しみ、活動の前後には地域の方々のお話しを伺い、地域のニーズや課題をお聞かせいただくなど貴重な経験をさせていただきました。また、倒壊した建物を目の当たりにし、自然災害の恐ろしさを肌で感じるとともに、建築を学ぶ者として自身の中にさまざまな感情が芽生えたようです。
活動終了後、地域住民からは感謝の言葉が寄せられるなど、ボランティア活動の期間は地域の復興に向けて微力ながら貢献できた瞬間でした。
今後も地域の復興に向けて、大学としてできることを継続して展開し、持続可能な社会の構築に貢献していきたいと思います。
全壊した木造住宅の様子
輪島朝市近辺の倒壊したビルの様子
倒壊したビルの杭と基礎の状況
震災復興子ども支援の方より道路復旧のご説明をいただく
研究室紹介サイトWHO'S LAB(北澤研究室)