10月6日(水)から10日(日)に福島県南相馬市の福島ロボットテストフィールドにおいて開催されたWorld Robot Summit(WRS)2020 福島大会に総合情報学部 情報学科 升谷研究室のODENSチームが参加しました。
参加したのは、世界中から集結したチームがロボットの技術やアイディアを競う競技会「World Robot Challenge(WRC)」の中のインフラ・災害対応カテゴリーのトンネル事故災害対応・復旧チャレンジです。
この競技は、トンネル災害を想定した情報収集、緊急対応をテーマとしており、ロボットシミュレータChoreonoid(コレオノイド)内に再現された災害現場にロボットを投入し、遠隔操縦によりタスクを遂行する能力を競います。
升谷研究室では、ヒト型ロボット・サービスロボット・遠隔操縦ロボットシステムの3グループに分かれて研究に取り組んでいます。本大会には遠隔操縦ロボットシステムの研究の一環として、大学院生2名、学部生1名、教員1名で参加しました。チーム名はODENS(オデンズ)です。
参加メンバは以下の通りです。
教員 升谷 保博
森下 英治
本学 総合情報学部 情報学科 卒業
大学院 総合情報学研究科 コンピュータサイエンスコース(博士前期課程2年)
秋元 裕貴
本学 総合情報学部 情報学科 卒業
大学院 総合情報学研究科 コンピュータサイエンスコース(博士前期課程1年)
好宮 侑輝
本学 総合情報学部 情報学科3年
競技では、升谷研究室が提案する「三人称視点ARマスタスレーブ方式」で双腕の建機型ロボットを操縦しました。この方式では、操縦者は、遠隔地のロボットと同じ形で縮小されたロボット(マスターアーム)を操縦します。そして、操縦者は透過型HMD(Head Mounted Display)を装着し、拡張現実感(AR)技術により遠隔地の3次元情報と目の前のロボットが重畳表示された映像を見ながら、ミニチュアを操作する感覚で作業をすることができます。
なお、操縦用のロボット(マスタアーム)は、競技に参加した学生が3次元CADで設計し、全ての樹脂部品を本学の3D造形先端加工センターの3Dプリンタで造形しモータの部品と一緒に組み立てたものです。
他のチームとは大きく異なるこの操縦方式は会場で注目を集め、メディアから取材を受けました。
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この競技には、日本から8チーム、ペルーから1チームの合計9チームが参加しました。
10月7日(木)、8日(金)に予選が行われ、ODENSチームは成績2位で準決勝に進出する6チームに選ばれました。翌日には準決勝が行われ、ODENSチームはここでは振るわず成績5位で、残念ながら決勝に進む3チームに入ることができませんでした。
参加した学生らは、今回の競技を通じて、研究の意義や課題を見出すことができました。この経験を糧に、研究の進展や次の大会参加へつなげていきたいと考えています。
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