2025.11.04
通信工学科3年生がマッチングアルゴリズムで卒業研究室配属を実施しました
10月28日(火)、通信工学科3年生を対象に安定マッチングアルゴリズムを利用した「卒業研究室配属」を実施しました。
通信工学科では、2019年度よりノーベル経済学賞を受賞した「安定マッチングアルゴリズム」を活用し、オンライン投票による卒業研究室配属を行っています。オープンで公平な仕組みにより、学生と教員双方の希望を最大限に反映できる点が特徴です。
	
はじめに、佐藤寧洋准教授より研究室配属の概要説明が行われ、続いて村上恭通教授が安定マッチングの仕組みや配属アルゴリズムについて解説しました。学生たちは、この後に行われる研究室配属に向け、熱心に耳を傾けていました。
	
	
	
学生は第4希望まで研究室を選択し、Web上で電子投票を行います。各教員はそれぞれの評価基準に基づいて学生をリスト化し、プログラムに送信。このリストはMD5ハッシュ技術により偽造防止が図られています。システムでは、学生の希望順に配属希望が処理され、教員側がネットワーク通信を通じて受け入れ可否を返答する仕組みとなっています。
第4希望までで配属が決まらなかった場合は、未決定者配属アルゴリズムにより、教員評価が高く定員に空きのある研究室へと自動的に配属され、全員の研究室が確定します。
	
	
本来は数秒で完了するプロセスですが、通信工学科では教育効果を高めるため、最新のアルゴリズム・通信プロトコル・偽造防止技術の仕組みをリアルタイムで画面に表示しました。学生たちは自分の希望がどのように反映されるのかを、期待と緊張の面持ちで画面を見守っていました。
	
	
投票の結果、97.8%の学生が希望する研究室に配属されました。
	
配属結果の発表後は、研究室ごとに顔合わせや挨拶が行われ、学生たちはこれから始まるプレゼミや卒業研究への期待に胸を膨らませていました。
	
	
アンケートでは「第一希望の研究室に配属されてよかったです。卒業研究に向けてモチベーションが上がりました」「プライバシー保護に配慮されながら、リアルタイムで配属が決まって良い配属方法だと思いました」「希望から配属決定まで速やかに終わり、投票の匿名性や第4希望まで選択できたのが良かったです」「アルゴリズムの説明が十分にされていたので、方法を理解して投票できました」といった声が寄せられました。
また97.7%の学生が本配属方法を「良い」と評価するなど、高い満足度が得られました。
通信工学科の研究室一覧
●木原 満教授 光ファイバ工学研究室
光ネットワーク・光デバイスの研究
●柴垣 佳明教授 電波応用工学研究室
電波応用技術の研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/shibagaki/
●土居 元紀教授 信号処理学研究室
色彩や画像・映像などマルチメディア情報の解析と生成の研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/doi/
●野竹孝志教授 通信システム研究室
次世代の光・電磁波を用いた通信等への応用の研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/notake/
●村上 恭通教授 ネットワークセキュリティ研究室
公開鍵暗号・認証技術・ネットワークセキュリティの研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/murakami/
●何 一偉准教授 通信システム研究室
計測とシミュレーションによる電波の研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/he/
●境 隆一准教授 データセキュリティ研究室
暗号理論および情報セキュリティに関する研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/sakai/
●佐藤 寧洋准教授 先端ネットワーク工学研究室
新世代ネットワークの実現に向けた高信頼性ネットワークに関する研究
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/sato/
●光本浩士准教授
画像による3次元計測に関する研究 / 骨粗鬆症診断システムの開発
https://www.osakac.ac.jp/whoslab/research/mitsumoto/
